窓から入ってくる太陽の日差し。
よくもまぁ都合よく言えるもんやなぁと感じつつも、冬の寒い日にはとても有り難い太陽光も、
夏の暑い日、そう今の時期にはこれほど迷惑なものはないですよね。
そして誰もが日差しが窓から侵入すれば部屋には熱がこもり暖かくなると知ってるにも関わらず、
では、なぜか?と問われると当たり前過ぎて考えたことすらなく答えにくいのではないでしょうか?
実はガラスというのは透明ではないっていう話です。
まずは、熱についての話からになってしまうのですが
熱の伝わり方には「伝道」、「対流」、「放射」の3通りがあります。
そしてこの太陽の日差し=日射がガラスを通って部屋を暖めようとするのは「放射」の働きによるところです。
逆に暖められたものは「赤外線」を放出することでエネルギーを失って冷まそう、冷まそうとするのです。
一方でこのガラスというのは
日射のように目に見える可視光のエネルギーはどんどん取り入れる一方で
内側から放射される 目に見えない「赤外線」は出て行くのを封じ込めてしまうという性質を持っているのです。
ということは「赤外線」を放出して冷まそうとしてるのに、ガラスが出て行くのを封じ込めるので
熱がたまって温度がどんどん上昇してしまうということになってしまうのです。
結果、部屋の中はモンモンと暑くなってしまうわけです。
では、設計時に何を気をつけないといけないのか?
結局、いかに夏場の日射を遮り、いかに冬場の日射を取り込めるか、につきるとなってしまいます。
当然ながら窓は室内からの眺めや逆に外部からの視線であったり、通風に関しても重要な役割を
果たすので、それら全てを考慮した上で窓位置・形状を決めていくことになるのです。
けれど、もし日射だけのことを考えた
場合は ↓
・方位により窓のとり方に注意する。(西面に大きな窓をとらない等)
・庇や簾、ヨシズなどで適切な日射対策を行う。
・Low-Eガラスの使用を検討する(日射遮蔽効果)。
と、まぁ基本をしっかり押さえること ! という結論に至るのですが
そこを意識しておくことが大切になるんだと思います。